羽子板飾り(はごいたかざり)

 

 

お正月の羽根突きは、江戸の昔から女の子の遊びです。そしてこの羽子板は、赤ちゃんの無病息災のお守りの意味も持っているのです。


 羽子板遊びで使う羽根の重りに使用されている黒い玉は、昔は「むくろじ」という樹の種が使われていました。

この「むくろじ」を漢字で書くと「無患子」と書き、子供が患わないという意味がありました。

 

 また昔は、蚊が病気を媒介すると考えられており(現在もデング熱の感染源ですが)、羽子板の羽根の飛ぶ様子がトンボに似ていることから、蚊はトンボを恐れて寄ってこない、ひいては子供が蚊に刺されないので病気にならないまじないとして、羽根つきを行っていました。

一説には、羽根を蚊に見立て、それを羽子板で振り払うことにより、子供の無病息災を願うという意味合いもありました。

 

 

 

Hagoita Kazari

 

宮沢流姫路押絵羽子板(みやざわりゅう ひめじ おしえ はごいた)

◎宮澤流姫路押絵羽子板
独特の技法が雅やかな世界を創りあげる姫路押絵。
明治維新後まもなく産声をあげた宮澤由吉(号:由雄)の出現が、姫路押絵を全国一の折り紙つきの地位にのし上げた。
抜きんでた技術を有したと言われる宮澤は、若い時に京都で修業したのち、生家の姫路市立町で制作に努め、その作品は官庁の以来を受け宮中への献上品にもなった。
この技術は、長女石田鶴子(号:秀鶴)に受け継がれ、工夫を凝らした女性特有の繊細な作品は、遠く東京の上流社会においてもてはやされ、幾たびか宮中への献上品になった。
さらに、長男宮澤貞次、四女岡村延栄(号:秀栄)に受け継がれ、現在は延栄の次男雄次郎、妻紀久世夫婦が継承している。
姫路市書写の里・美術工芸館に展示されたタイプと同じものを当店にて販売いたしております。どうぞご覧ください。